実験的酸化エチレンニューロパチー : ラットへの250ppm慢性曝露実験
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概要
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ウィスター系雄性ラットを250ppmの酸化エチレンに, 1日6時間, 週5回, 9カ月間曝露させ(実験群), 末梢神経障害が惹起されるが否がを検討した. 9カ月間の曝露後, 実験群ラットに明らかな歩行障害, 異常肢位は認められなかった. しかし, 近位部および遠位部腓腹神経, 腓骨神経および脊髄薄束の有髄線維の定性的および定量的な組織学的検索の結果, 実験群ラットでは, 個体により病変の程度とその広がりは異なるが, 腓腹神経の遠位部および脊髄薄束の遠位部ともに, それぞれ近位部よりも高度な有髄線維の軸索変性所見がみられた. これらの病変は500ppmの酸化エチレンの曝露により惹起されたcentral peripheral distal axonal degenerationの病変と同一性質のものであると結論された.
- 産業医科大学学会の論文
- 1985-12-01
著者
-
古賀 実
産業医科大学共同利用研究センター
-
田中 勇武
産業医科大学 産業生態科学研究所
-
大西 晃生
産業医科大学医学部神経内科学教室
-
山本 辰紀
産業医科大学医学部神経内科学教室
-
井上 尚英
産業医科大学産業生態科学研究所環境中毒学教室
-
山本 辰紀
産業医科大学神経内科学教室
-
山本 辰紀
産業医大神経内科
-
田中 勇武
産業医科大学
-
井上 尚英
産業医科大学産業生態科学研究所環境中毒学
-
井上 尚英
産業医科大学産業生態科学研究所
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