ブドウ状球菌蛋白Aとの結合によるモルモット抗体のアナフィラキシー感作性の阻害効果
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概要
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モルモット抗体の示すアナフィラキシー反応がブドウ状球菌からの蛋白A(SpA)によって阻害されることを見出した. モルモットにはIgGlおよびIgG2サブクラスがあり, これらの免疫学的性質が著しく異なることが知られている. IgGlはIgEと共に自己または同種動物に対しアナフィラキシーを誘導する同種組織親和性の抗体で, IgG2は異種細胞にのみ親和性の抗体である. ウシ血清アルブミン(BSA)免疫によって産生きれる抗血清から単離したIgGlおよびIgG2抗体を用い, 程度は異なるがこれらがSpAと定量的に結合することを確かめ, さらにこれらの示す組織感作性が, ほぼ同重量のSpAによって完全に阻害されることを示した. IgE抗体はSpAと反応しないことから, SpAによる阻害を利用して同種組織親和性抗体を区別することができる. さらにSpAおよび細胞レセプターに対する免疫グロブリンの結合を分子ドメイン構造との関連から考察した.
- 産業医科大学学会の論文
- 1982-09-01
著者
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