企業における栄養教育の経年的評価について : 体格・血圧・血中脂質と栄養素等摂取状況の経年変動
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概要
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今回は、健康日本21計画に於いて特に重要視されている中年期の疾病の一次予防として実施されている企業の健康増進事業のうち、健康診査時の栄養教育活動の経年的な効果について検証し、栄養教育の効果的な手法確立の基礎的資料を得るために実施したので報告する。【調査対象および方法】大阪府内の製造業に区分される企業の従業員で2002年及び2003年の両年の定期健康診査を受診した者84名を対象とした。なお、今回は男性のみを解析対象としている。健康診査項目のうち、身長および体重、BMI(Body Mass Index)の体格指数、収縮期血圧(最大血圧)及び拡張期血圧(最小血圧)、血液検査項目として、総コレステロール、HDL-コレステロール、中世脂肪について、集計及び解析を行った。また、食物摂取頻度調査から栄養摂取量と食品摂取量を算定して健康診査項目と関連性を解析した。【結果及び考察】(1)血圧の変動については30歳代を除き、加齢するに従って収縮期血圧の変動量は大きくなっている。(2)食物摂取頻度調査資料を因子分析法を用いて因子抽出を行なったところ、昼食摂取因子、朝食摂取因子、野菜摂取因子を特定した。これらの因子と関連する栄養素等項目の傾向から、本集団の食行動の特徴を把握することができた。これにより、対象への栄養教育効果の向上が期待できる。今回の資料は2年間の体格、血圧・血中脂質および食物摂取頻度調査の各資料を基に解析を行なったが、それぞれの資料の経年的変動を評価するには十分とはいえない。今後は、本集団への食教育(栄養教育)の継続で得られる資料を解析し、調査手法の妥当性と信頼性をためてゆきたいと考える。
- 2005-03-08
著者
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