ケラによるヤマトイモの被害と防止対策
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概要
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ヤマノイモ科のヤマノイモ群に属する「加賀丸いも」の地下部に発生する原因不明の被害について, 加害種の検索を行うとともに薬剤による被害防止効果を検討し, 下記の知見を得た。1)被害部の形状や発生部位はさまざまで, 被害部は黒褐色に腐敗しているものが多かった。2)被害が発生し始める時期は9月上旬で, 丸いもの急速な肥大によって生ずる株元土面のひび割れ発生期と一致していた。3)現地ほ場での観察, 被害再現試験から, 本被害はケラの食害に起因することがわかった。4)丸いもの植付前にケラの有効薬剤を土壌混和する方法も被害防止に有効であるが, 本処理だけでは不十分であり, いもの肥大期に上記の薬剤を土面散布する必要がある。5)ケラの有効薬剤を土面散布する適期は, イソキサチオン製剤の時期別散布試験の結果から9月上旬と推定され, これは丸いもの株元土面がひび割れを起す時期に当たった。6)被害発生期間が長いため, ケラに対する残効が1週間余りの薬剤では, 9月上旬と下旬の2回の施用が必要である。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1985-02-25
著者
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