微量局所施用法によるツマグロヨコバイとヒメトビウンカの殺虫剤感受性
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概要
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1. ツマグロヨコバイおよびヒメトビウンカの殺虫剤に対する感受性を,ミクロビューレットを用いて薬剤を施用するKERRの方法を改変した微量局所施用法によって調査した。その主な相異点は,エチルアルコールに溶かした薬液をミクロビューレットに連絡したエアポンプの弱い圧力によって押し出し,ミクロビューレット内の薬液のメニスカスの移動をミクロビューレットに刻んだ目盛りによって読むことにより暗室操作を省いたことである。2. この方法は施用液量の変動の把握,供試虫特にヒメトビウンカ雄の取り扱いなどに残された問題があるが,この試験の目的をほぼ満足せしめ得ると考えられた。3. ツマグロヨコバイについて季節的な感受性の変動をマラソン,DDT, carbarylについて調査したが,第1回,第2回,第5回の各成虫間には感受性の違いは認められなかった。4. ツマグロヨコバイはメチルパラチオン,マラソン,fenitrothion, fenthion, vamidothion, carbaryl, DDT, BHCに対する致死薬量の順位およびその絶対量において,ヒメトビウンカと顕著に異なった。5. 両種とも雌の感受性は,体重あたりの薬量で比較しても,雄より低かった。6. 福岡県筑後産のツマグロヨコバイの感受性は数種の殺虫剤に対して,小島らの報告した神奈川県小田原産のツマグロヨコバイと異なるようである。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1964-09-25
著者
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