ドウガネブイブイの生態学的研究 : IV.初期幼虫密度の成長, 発育におよぼす影響
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概要
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ドウガネブイブイのふ化直後の幼虫の密度を変えて,ほぼ全幼虫期間にわたり屋外で飼育し,その間定期的に幼虫の頭幅を測定することにより,初期幼虫密度がその後の幼虫の成長,発育におよぼす影響を調べた。その結果,頭幅のひん度分布より推定した幼虫期の令数はいずれの密度区も3で,各令の境界となる頭幅の値も初期密度の高低による違いは認められなかった。しかし各令内における頭幅の分布にはいく分違いがあり,とくに2令幼虫では高密度区ほど頭幅の平均値と変異が小さくなる傾向がみられた。また,幼虫の発育は高密度区ほど早かった。一般的に言って,ドウガネブイブイの幼虫の成長,発育におよぼす初期密度の影響は,幼虫の生存率,生息密度におよぼす影響にくらべるとかなり小さいように思われた。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1975-06-25
著者
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