身体疾患をもつ患者の精神分析的理解について : 対象喪失と喪の仕事の観点から(心身医学と精神分析)(第36回日本心身医学会総会)
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概要
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身体疾患をもった患者に精神分析的理解を適応することの意義を, 対象喪失と喪の仕事の観点から述べ, ネフローゼ症候群と糖尿病の2症例を提示した。身体疾患によってもたらされる対象喪失は多岐にわたる。また, 身体疾患罹患以前の既存の対象喪失に対し, 躁的防衛をはじめとした心的防衛が作動し, 喪の仕事の留保がある場合には, 身体疾患によってその心的防衛が破綻し, 患者が身体疾患の治療に適応していくのにも支障を来す場合がある。これらの身体疾患と対象喪失との関連は, 個々の症例を精神分析的理解をもって詳細に検討することによってこそ得られ, 治療にも還元される。
- 日本心身医学会の論文
- 1996-01-01
著者
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