いわゆる"手におえない"心身症患者への精神療法的接近 : 主治医と患者の二面的アプローチについて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
We psychosomatists are sometimes confronted with extremly difficult cases that are often given up by the attending physicians because of the patients' pertinacious somatic complaints and their lack in co-operative attitude. In this paper the author reported on the treatment of two such patients, the result of which, contrary to the initial anticipation, turned to be very satisfactory. This treatment consisted of simultaneous psychotherapeutic approach to the doctor and the patient. Case 1. was a 46-year old single laboror. His complaints were palpitation and fatiguability. Case 2. a 34-year old male clerk. His complaints were diarrhea and fatiguability.Throughout consultation on the treatment of these cases, the author took sympathetic and supportive attitude toward the attending physicians in order to restor their subjectivity which was a vital necessity in a therapist. Only after this, some concrete advice on the treatment was presented to the physicians in concise and concrete terms. At the same time, the author promised the doctors to take over their cases in the out-patient clinic after their discharge.After the discussion, doctors fully encourged, went on to carry out the concrete treatment. Other staffs became spontaneously co-operative. After this, the confused therapeutic atmospher gradually disappeared and the patient's attitude as well as pertinacious complaints were slowly improved.In the author's opinion, consideration over the doctor-patient relationship is sometimes necessary in troublesome patients, and in fact, psychotherapeutic approaches to the attending psysician as well as to the patient were very effective.
- 日本心身医学会の論文
- 1976-08-01
著者
関連論文
- 8.実地医療における精神療法の考察 : バリントの技法を中心にして(一般演題,第46回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 22.一般実地医療(開業医療)の設定と治療関係 : M.バリントの研究を参考にして(一般演題,第45回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- II D-34 阪神・淡路大震災における近畿支部の救援活動報告(災害とPTSD II)
- SI-3.阪神大震災に関連した入院患者における精神科リエゾン活動(シンポジウム I 「阪神大震災関連報告(I)-被災者の治療経験から」)(第20回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 9.震災による閉鎖性頭部外傷例への非言語的治療の試み(第23回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 19. 心因性多飲症の1例(第18回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 14. 対人不安を主訴とした甲状腺機能亢進症の1例(第17回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- IIE-13 心身症患者における医療検査に伴うストレス(メンタルヘルスIII)
- IC-15 難治性心身症の治療 : 医療スタッフの真の協力関係及び指導の観点から(治療)
- 23.震災後の心身症外来患者の状況 : 直後から5年後まで(第29回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- IE-25 阪神大震災後の心身の変化について : 5年間の年次的追跡調査から(ストレスと健康(II))
- 1.阪神大震災後3年間の自治体職員の心身の状態について(阪神大震災関連)(第10回 近畿地区講習会)(第26回 日本心身医学会近畿地方会 演題抄録)
- 12.職域における阪神大震災その後 : 症例検討を含めて(一般演題)(第25回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- IF-14 禁煙教室参加者の心身医学的考察 : CMIを中心とした検討(メンタルヘルスII)
- 35.禁煙教室参加者の心身医学的考察 : CMIを中心とした検討(第23回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- C-12-50 阪神大震災後の自治体職員の心身の状態についての継続的研究(阪神大震災とストレス)
- 3.阪神大震災1年後の自治体職員の心身の状態について(第22回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- SII-4.阪神大震災の自治体職員の心身への影響について : 神戸市職員臨時健康診断の結果から(シンポジウム II 「阪神大震災関連報告(II)-被災地での体験および被災地外からの救援活動より」)(第20回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- II D-27 阪神大震災後の自治体職員の心身の状態について(災害とPTSD I)
- 7.点滴依存性のある老年喘息患者への心身医学的アプローチの試み(第15回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- B-10-5 阪神・淡路大震災被災者の心のケア : 2年経過後の現在(阪神大震災その後)
- 【特別講演】震災後の心のケア(第22回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- IB-16 総合病院(内科)における心身症診療の実践 : 頻回紹介患者にみられる医原性要因について(第26回日本心身医学会総会一般演題に関する質疑応答)
- AI-26. 人工肛門患者の心身医学的考察(絶食療法・バイオフィードバック)(第19回日本心身医学会総会抄録・質疑応答)
- AI-23. ストレスと肝臓 : 実験的および臨床的研究(第1報)(絶食療法・バイオフィードバック)(第19回日本心身医学会総会抄録・質疑応答)
- 東大心療内科における外来患者の実態(続報)(第27回日本心身医学会総会一般演題に関する質疑応答)
- 3.震災後2年半の仮設住宅生活者の健康状態(阪神大震災関連)(第10回 近畿地区講習会)(第26回 日本心身医学会近畿地方会 演題抄録)
- II-B-16 拡張期高血圧症の心身医学的考察(循環器III)
- 9. 心疾患の心身医学的治療経験 : いわゆる集団療法から(第13回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- II-C-41 心房細動患者の心身医学的考察(循環器II)
- 28.ある厄介な心身症患者(mainのspecial patient)との対話療法の再考察 : フラッシュ技法(バリント)の観点から(第35回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 1.開業内科と心身医療(【シンポジウム】心身医療のさらなる浸透をめざして)(第25回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- B-10-6 阪神大震災後診療したPTSD、うつ病、心身症、神経症者の心身医学的考察(阪神大震災その後)
- P-3.被災と心の動揺(パネルディスカッション「被災, そしてその回復過程」)(第21回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- C-21) いわゆる手におえないPSD患者の主治医を介した間接的診療経験(新しい課題)
- 26.内科臨床とバウムテストからみたIBSについて(第20回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- IIF-13 極端に厄介な患者への心身医学的アプローチ : limit settingの治療技法としての考察(心身医学的治療III)
- 91. '不登校を内在した心身症児'の小児科初期診療について(小児・思春期I)
- 20.うつ病, うつ状態の内科入院治療例の検討(第2報)(第15回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 12.小児科における行動制限療法の適用 : 摂食障害3症例の経験から(第15回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- 17.うつ病, うつ状態の10症例について : 内科入院治療例から(第14回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- II-F-39 ある問題患者の3年間の治療経過 : 暴言・罵倒で治療を指示・貫徹する患者(教育・プライマリケア)
- 1. ある気管支喘息児の心身医学的治療経験(第13回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- I-E-5 いわゆるSpecial Patient Syndrome(Main)について : 神経性嘔吐症の通院治療例から(精神神経I)(一般口演)
- I-C-26 心理療法が不可欠だった3高血圧症例の心身医学的考察(循環器(2))
- 心身症診療における専門医・家庭医間の連携診療の重要性と問題(第27回日本心身医学会総会一般演題に関する質疑応答)
- 心身症心療における専門医・家庭医間の連携診療の重要性と問題(心身症外来・リエゾン(2))
- 総合病院(内科)における心身症心療の実践 : 頻回紹介患者にみられる医原性要因について(心身症外来)
- 総合病院 (内科) における心身症診療の実践 : 伝統的医療の中での心身症診療のあり方について : 第24回日本心身医学会総会一般演題に関する質疑応答
- 2.一般総合病院における心身症心療の考察(第6回日本心身医学会近畿地方会抄録)
- IA-9 総合病院(内科)における心身症診療の実践 : 伝統的医療の中での心身症診療のあり方について
- 総合病院内科で心身医学的診療を求められる患者達の診療上の問題について(各科領域)
- AI-2 消化器症状の医原性の固定とその治療 : 腹痛と出血を繰り返した症例から(第20回日本心身医学会総会一般演題に関する質疑応答)
- A I-2 消化器症状の医原性の固定とその治療 : 腹痛と出血を頑固に繰り返した症例から(消化器)
- AI-17. 胃切除後, 全身状態が極端に悪化した3症例の心身医学的考察 : とくにAlexithymiaとの関連から(絶食療法・バイオフィードバック)(第19回日本心身医学会総会抄録・質疑応答)
- 5.手術後症候群の1症例(第1回日本心身医学会近畿地方会 演題抄録)
- A-36)一般病院における心身医学的診療の実践 : 患者と主治医への二面的アプローチを中心にして(第17回日本心身医学会総会)
- いわゆる"手におえない"心身症患者への精神療法的接近 : 主治医と患者の二面的アプローチについて
- I-48 内科病棟におけるSpecial Patient(Main)の1例について(心身症の臨床)(第14回日本精神身体医学会総会一般演題抄録・質疑応答(I))
- II-45 内科でみられるいわゆるMainのspecial patientについて(治療その他)(第13回日本精神身体医学会総会)
- 33)過敏性大腸の研究(第5報)(第11回日本精神身体医学会総会)
- 24)身体障害者として長期間経過したのち転換ヒステリーであると考えられた2症例(第11回日本精神身体医学会総会)
- 37)過敏性大腸の研究(第5報)(第11回日本精神身体医学会総会)
- 26)身体障害者として長期間経過したのち転換ヒステリーと考えられた2症例(外科系(II-4))(第11回日本精神身体医学会総会)
- O1-C-7 職場復帰支援における全体診断的な対話の有効性について(産業・教育,一般口演,今,心身医学に求められるもの-基礎から臨床まで-,第52回日本心身医学会総会ならびに学術講演会)