イネウンカ3種の発育零点と有効積算温度
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
害虫の発生推移を予測したり年間世代数を推定するうえで, 積算温度法則が利用されており, そのためには詳細な発育に関するデータが必要とされる。イネの重要害虫であるヒメトビウンカの発育零点および有効積算温度については, これまでほとんど報告がない。また, トビイロウンカ・セジロウンカについては断片的に調査されている(末永, 1963;農林省植物防疫課, 1965)が, 実際に野外でのウンカ類の発生推移を予測したり, 発生モデルを作成するためには, これまでのデータでは十分とはいえない。そこで, 著者はウンカ類の生態究明と防除対策の一環として, 各発育ステージごとの発育零点と有効積算温度を求めるために, より詳細な調査を行ってきており, すでにトビイロウンカとセジロウンカについては一部報告した(野田, 1987a, b)。本報告は, 3地域系統のヒメトビウンカの発育調査を行い, ウンカ間で比較するためにトビイロウンカ。セジロウンカについても同様の基準で計算し直し, とりまとめたものである。なお, 本研究の一部は農林水産省農業研究センターにおいて行われた。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1989-11-25
著者
関連論文
- 2種ウンカの羽化リズム
- ユスリカ幼虫による本田でのイネ葉の食害
- 冠水後水田でのアワヨトウ幼虫の異常発生
- イネ加害性ウンカ3種の寄生習性
- カメムシ加害による斑点米形成の特徴
- シラホシカメムシの卵巣発達と日長・温度
- イネウンカ3種の発育零点と有効積算温度