周産期に子どもを亡くした母親のグリーフ・ワークに関する研究 : グリーフ・ワークに影響を及ぼす要因
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
周産期に子どもを亡くした母親のグリーフ・ワークの経過と, それらに関連する要因を明らかにすることを目的とし, 喪失後2年から5年経過した母親26名を対象に, 質問紙法と電話によるインタビューによって追跡調査した。その結果, 年齢, 学歴, 職業, 家族構成, 分娩歴, 妊娠週数, 分娩様式, 児の死亡原因, 予期的悲嘆の長さなどの母体側の要因は, 現在の悲嘆度と関連していなかった。グリーフ・ワークを促進するものとして関連がみられたのは, 夫との気持ちの一致や身内の信頼関係などのソーシャル・サポートの質的要因であった。また, グリーフ・ワークを遅延させるものとして関連がみられたのは, 自責感, 失敗感, 罪の意識などの自責的・内罰的な悲嘆心情因子の存在であった。さらに児の死を現実認識しグリーフ・ワークの促進に効果的であると推測された, 児との濃厚接触や思い出づくりは, 逆に悲嘆を強くし効果が得られなかった。
- 茨城県立医療大学の論文
著者
関連論文
- 母子看護学実習におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツに関する教育
- 茨城県における助産婦活動および需給に関する検討
- ダウン症の告知に関する一考察
- 周産期に子どもを亡くした母親のグリーフ・ワークに関する研究 : グリーフ・ワークに影響を及ぼす要因
- 周産期に子どもを失った両親の悲嘆作業とその援助
- 母子保健医療施設における助産婦活動および助産婦養成に関する検討 : 茨城県内での第2次調査を基に
- 地方都市における在日外国人女性の異文化適応に関する研究;ニューカマーの妊娠から出産のプロセスに焦点をあてて