父親の子育ての実態に関する研究 : 首都圏の父親の調査から
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概要
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父親の子育ての実態と日常生活についての意識を調べるために首都圏を中心とした勤労者の父親777名を対象に調査を行った。調査対象の78%の家族は核家族であった。調査は,父親を妻が専業主婦であったグループ(A)と妻がフルタイムまたはパートタイムの仕事を持っていたグループ(B)に分けて行われた。結果はまた,父親の年代別に比較された。父親に与えられた質問は,(1)妻と子どもに対する愛着の測定(愛着得点),(2)父親の子育ての実態と日常生活の行動であった。我々は次の様な結果を得た。妻と子どもに対する父親の愛着得点は,AとBのグループ間でほとんど同じであった。子どもとの関わりと子どもの関心についての理解は,AグループがBグループに比べて高かった。妻と意見の不一致があった場合,Aグループの父親は主に自分の意見を通し,Bグループの父親は話し合うことを好む傾向があった。休日は,Aグループの父親は家族と一緒に外出し,Bグループは趣味のために一人で外出する傾向であったが,Bグループの父親は家事を手伝うものが多かった。Aグループの父親に比べて,Bグループの父親は家庭内で民主的な父親の役割を果たしていた。核家族の父親と母親の子育てを支援するために,保育所の増設が必要である。
- 藍野大学の論文
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