シンポジウム-3 放射線障害とゲノム安定化機構
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概要
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高線量の放射線被ばく者は将来に渡って白血病などの発がんリスクを抱えることになるが,こうした発がん過程に「ゲノム不安定性」が関与することが次第に明らかになってきた. 私たちは染色体不安定性を示す遺伝病の病因および病態を解析して放射線が関わる発がんメカニズムの解明を進めてきたが,DNA修復関連遺伝子はいずれも細胞周期チェックポイントと密接に連係してゲノム安定化の役割を担っていることがわかってきた. 本稿ではとくにゲノム修復および細胞周期チェックポイント機構に異常を示す疾患について概略し,最近我が国で発見された新しい遺伝病(PSC症候群)の臨床像および特異な染色体所見を紹介したい.
- 長崎大学の論文
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