2つの組織能力とマーケティング戦略 : 日本企業のレント創出メカニズムの実証分析 (清水猛教授退任記念号)
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概要
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清水猛教授退任記念号本稿では,組織能力がマーケティング戦略を通じて業績に及ぼす効果が吟味される。組織能力は,個々のマーケティング活動を効率的に遂行するための活動能力と,変化する市場に企業活動を適合させる市場志向とに識別される。これらは異なるレント創出メカニズムを持ち,活動能力にはリカード・レントが,市場志向にはカーズナー・レントが各々対応することが理論的に明らかにされる。続いて,組織能力と企業成果についての仮説が抽出され,日本企業のアンケート・データを用いて実証分析される。分析の結果,活動能力および市場感知能力がともに企業成果に正の効果を与えること,産業の競争度によって市場志向の作用が異なることが示された。
- 慶應義塾大学の論文
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