ゾウリムシの寿命に依存して発現する遺伝子の単離
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概要
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ヨツヒメゾウリムシParamecium tetraureliaのd4-SL4株は野生型51株由来の変異株で親株の約1/20のクローン寿命をもつ。その短寿命性を規定する遺伝子はまた未同定であるがハウスキーピング遺伝子ではないものと考えられている。この寿命に関連した細胞内の変化は特定のmRNA量の増減として現れるとの仮定のもとに今回,51株の若い細胞とd4-SL4株の細胞のいずれかに特異的に発現している遺伝子をクローン化するために差異スクリーニングを行った。このスクリーニングでは一方の株の1本鎖状cDNAが他方の株の過剰量のmRNAとの交雑により差し引かれ,残ったcDNAのみが回収された。これにより合計5つのcDNAクローンが得られたが,それらは増殖段階には非依存的に発現していた。また5つのうちの2つと3つはそれぞれ若い51株およびd4-SL4株由来であった。構造解析の結果,若い51株由来の1つのcDNAクローンは細胞増殖の制御遺伝子との相同性をもつことが明らかになった。
- 近畿大学の論文
- 1994-03-15
著者
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