<ノート>ヨツヒメゾウリムシの自家生殖に特異的な遺伝子発現変化
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概要
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ゾウリムシの自家生殖であるオートガミーは未接合細胞内で起きる減数分裂と自家受精から成る有性生殖法であり,ゾウリムシの寿命と関連していると考えられている。オートガミーを引き起こす遺伝子の同定を目的として,オートガミー開始の前後で差次的に発現する遺伝子をサブトラクション法により選抜した結果,2種の遺伝子が得られた。これらは両方とも著者らが以前クローン化した,老化過程で発現性が高まる遺伝子と同じものであった。一方はオートガミーのコミットメント(方向づけ)の際に発現が抑制され,これはα-51D表層抗原の遺伝子であった。他方はオートガミーの進行に伴い発現が上昇するもので,これは著者らがMS2と命名した遺伝子であることがわかった。この結果はオートガミーとゾウリムシの寿命との機能的な結びつきを分子レベルで初めて説明するものになるかもしれない。
- 近畿大学の論文
- 2002-03-31
著者
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