ヘリカルコイル型熱交換器を内蔵した蓄熱水槽の蓄熱特性に関する研究(その1.水槽形状の影響)

概要

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蓄熱システムは太陽エネルギーを有効利用する新・省エネルギー技術に不可欠なものであり,この20年間に多くの研究や技術開発が行われている。農業生産の分野においても各種の蒼熱システムが用いられており,その中でも温室内の夜間の暖房や穀物の乾燥のために熱交換器を内蔵した蓄熱槽が多用されている。しかしこれまでこのような熱交換器型蓄熱装置に関しては,装置自体の開発や性能向上に関する基礎的な研究はほとんど見られない。本研究の目的は,熱源や放熱媒体として空気を使用する際に有効な,水槽内に熱交換用ヘリカルコイルを内蔵した新しい蓄熱水槽を開発することである。本報告では,蓄熱特性に及ぼす水槽形状の影響を主として解明するために,形状の異なった二種類の蓄熱水槽を用いて種々の条件下で測定した槽内温度分布と蓄熱効率に関する実験結果の比較を示している。そして,水槽に対する熱交換用コイルの相対的大きさが相似な条件下では,水槽形状の影響は蓄熱特性に殆ど現れてこないことが主要な結果として得られている。
岐阜大学の論文
1989-12-25