イギリスにおける「絞首台からきた男」(AT366)の諸相
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
話型「絞首台からきた男」(AT366)の話は、イギリスにおいては「黄金の腕」や「ちいちゃいちいちゃい」などの類語を中心にたいへん人気のある話であるし、日本においても同様の話は「こんな晩」などの形で若者を中心によく語られる話として知られている。本稿では「絞首台からきた男」の話型について、イギリスの類語を比較する。また、これらの話は他の話型である「赤ずきん」のサブタイプである「カテリネッラ」(AT333A)や「苦悩から解放された魂」(AT326A)の類話とも、語りの形式において共通する点が見られる。こうした比較を通して、『昔話の型』では「魔法昔話」に分類されているこれらの話が、実際には「形式譚」として分類したほうが望ましいことを論ずる。
- 静岡文化芸術大学の論文
著者
関連論文
- ウェールズの昔話研究と国立歴史博物館
- 大学における新しい英語教育の研究
- TOEIC Bridge テストの活用-導入結果を踏まえて
- アメリカに渡ったジャック話
- イギリスにおける「絞首台からきた男」(AT366)の諸相
- 「テレタビーズ」の魅力と昔話 : 子どもにとっての面白さ
- Revenant balladと昔話
- スコットランドのトラベラーの昔話
- チャイルド・バラッドと昔話
- ハーンの「持田の子殺し」の背景 : 日本の昔話と英国のバラッド
- バラッドと昔話の語り口 : その口承説話としての特徴
- 「鬼」を表す英語をめぐって