特異連星系SS433の光度曲線解析 II
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概要
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特異連星系SS433において,主星はコンパクト星を取り囲む幾何学的に厚いガストーラスであり, かつ伴星はロッシュローブを満たした早期型主系列星であるというモデルに基づき, トーラスと伴星がお互いを隠し合う際の光度曲線を数値的に計算した。本研究では, 特に, トーラスが歳差運動する際に, 歳差の位相による光度曲線の差異を詳しく調べた。トーラスが非常に厚い場合は, 歳差位相によらず, 光度曲線は似通ったものとなり, 主極小も副極小も対称的なプロファイルとなる。一方, トーラスがあまり厚くない場合は, 歳差位相によって光度曲線はかなり異なったものになる。すなわち, まずトーラスが手前側に傾いているとき(Φ=0°)の方が, トーラスの中心部が見えるため, トーラスが横方向に傾いているとき(Φ=90°, 270°)や向こう側に傾いているとき(Φ=180°)より, 全体に明るくなる。またトーラスが手前あるいは向こう側に傾いているときは(Φ=0°, 180°), 主極小のプロファイルは対称的だが, 横方向に傾いているとき(Φ=90°, 270°)は, やや非対称になることがわかった。The peculiar binary SS433 is the unique astronomical object, where twin subluminal jets are ejected from an accretion disk, which is formed around a compact star via gas from a companion. We calculated light curves during the eclipse of SS433, based upon the model, where the primary star is a geometrically thick torus around the compact star and the secondary star is the early type star. In particular we examine the light curves in various precession phases. The main parameters are the binary mass ratio, the size and shape of tori, and the precession phase. In the case of thick tori, the light curves do not depend on the precession phase so much. In the case of moderately thick tori, on the other hand, they depend on the precession phase. That is, the light curves become systematically bright when the torus inclines near side. Furthermore, the profiles of the primary and secondary eclipses become asymmetric when the torus inclines in the rightward or leftwards.
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