健常及びダウン症新生児の視・聴覚刺激に対する定位反応の発生と発達
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概要
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反復光・音刺激呈示に対する健常新生児とダウン症新生児(生後1日から生後5週齢まで)の、定位反応の発達過程研究から以下のことが明らかになった。1.生後1日から生後4週頃までの健常新生児には、三つの発達的変化期が認められる。しかし、ダウン症新生児では、それが一つ(「第1発達期」)認められるのみであった。2.第1発達期は、生後1日から1週までに認められ、「防御反射期」とでも呼べる時期であり、また生後2週から3週の第2発達期は、「定位反応発生期」と、さらに生後3週から4週の第3発達期は、「定位反応充実期」とでも呼べる発達期である。3.健常新生児に於ける注視反応の発達は、生後2~3日頃から芽生え始め、生後4~5週頃に一定の安定性を得るようになる。しかし、ダウン症新生児に於けるそれは、生後2週頃から芽生え始めるが、生後4~5週頃までに一定の安定性を得ることは極めて難しく、さらに時間を要する。4.健常新生児に於ける移動光刺激に対する追視反応の発達は、生後7日頃から芽生え始め生後30日頃に一定の安定性を得る。しかし、ダウン症に於けるそれは、生後21日頃から芽生え始めるが一定の安定性を得るまでには、さらに時間を要する。
- 岩手大学の論文
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