教授行動に影響を及ぼす二要因についての考察(2) : 机間巡視及び児童特性(二要因)に関する特徴的傾向と典型的意思決定場面の分析
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概要
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本研究は,机間巡視中・グループ別学習といった非言動的な行動場面において,教師はどのような情報を得,いかなる意思決定を行っているのか,また,その情報は教授行動やその後の授業展開にどのような影響を及ぼしているのか,両者の相関関係を明らかにすることを目的としている。その際,教師が把握する児童特性(例えば,児童の能力・性格・性差・環境等)という要因が,教師の意思決定にどう影響するのかも検討の対象とした。論考では,前号(第16巻第2号)において設定した課題と方法論に従い,小学校における8つの授業を対象に,非言動的な行動場面44について,教師が収集している情報の内容とそこに関係する児童特性の内容および対応行動の関係を複数のカテゴリー分類を基に明らかにし,その特徴を検討した。加えて,特に典型的であると思われる場面を抽出し,教師の意思決定という観点からその行動背景を事例分析的に考察した上で,教師期待効果という点について先行研究の知見と内容の比較を行った。The purposes of this study were to clarify: 1 ) how the information teachers obtained and their decision-making were correlated, during non-verbal activity scenes, where they walked around the classrooms, paying attention to individual student when the students worked in groups; 2 ) how the information and instructional activities or development were correlated; 3 ) how teachers' decision making was affected by child characteristics, such as, ability, personality, gender, environment and so on. In this article, based on the tasks and method used in the author's previous article (published in the JUEN Bulletin, Vol. 16, No. 2 ), 44 non-verbal activity scenes, extracted from eight classroom instructions were selected. Concerning the scenes, the relations among the information teachers obtained, child characteristics, and their responding activities were categorized. Then, after extracting some representative scenes, the activies included there were analyzed by case study method. Finally, the results from this study were compared with those in previous studies, from the point of teachers' decision making.
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