蚕休眠ホルモンの化学 : 精製・単離・構造決定を中心とした研究の流れ
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概要
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Diapause hormone is one of the most important insect hormones which induces egg diapause of the silkwbrm. The existence of the hormone was discovered in 1951. Although the research to clarify its structure was persevered eagerly, the efforts were not rewarded for an extremely long period. Finally, the hormone was isolated in 1990 and the structure was determined to be a 24‐amino acid peptide amide in 1991. This review article deals with the history of the research to isolate and to determine the structure of the hormone and with further chemical studies on diapause hormone of the silkworm.休眠ホルモンは最も重要な昆虫ホルモンの一つであり,蚕に卵休眠を誘起する。このホルモンの存在は1951年に見いだされた。このホルモンの構造を明らかにするための研究が,熱心に続けられたが,その努力は長期にわたって報われることはなかった。最終的には1990年にこのホルモンが単離され、1991年に、24個のアミノ酸からなるペプチドアミド構造であることが,決定された。この総説ではこのホルモンの単離と構造決定の研究史を扱うとともに,その後の蚕休眠ホルモンの化学的研究についても扱う。
- 三重大学の論文
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