大垣女子短大生の血液検査及び食生活実態調査(第二報)
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概要
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本学歯科衛生科学生152名について,1991年4月血液検査を行った。同時に食物摂取状況調査とアンケート調査を行い,次の様な結果を得た。1)血液性状の平均値は,同年代の国民栄養調査結果や他短大生の報告と大差なかった。2)鉄欠乏の状態により,正常者群(47.4%),鉄欠乏性貧血群(9.9%),潜在性鉄欠乏群(23.7%),前潜在性鉄欠乏群(18.4%),その他の貧血群(0.7%)に分類した。152名の学生のうち52%の者が鉄欠乏の状態であった。3)鉄欠乏性貧血群は鉄欠乏に関係の深い栄養素のうち,エネルギー,ビタミンCの充足率は正常者群にくらべ低い。鉄とたん白質の充足率は正常者群より高い。鉄欠乏症群に特定の栄養素の過不足を断定する事は出来なかった。4)鉄欠乏性貧血群は穀類(+菓子類),油脂類(+種実類),果実類,乳類の充足率は正常者群にくらべて低い。他の食品群では鉄欠乏症貧血群の方が充足率が高いかほとんど差がなかった。5)152名の学生の総コレステロール値と中性脂肪値によって,正常者群(85.5%),typeIIa型(総コレステロール高値)群(8.6%),typeIIb型(総コレステロール,中性脂肪共に高値)群(2.0%),typeIV型(中性脂肪高値)群(3.9%)に分類した。異常者群は14.5%であった。6)総コレステロール高値群(typeIIa,typeIIb)はエネルギー,脂質,たん白質,ビタミン群等ほとんどすべての栄養素の充足率が正常者群より高かった。7)総コレステロール高値群,中性脂肪高値群は糖質多く含む食品群{穀類(+菓子類),砂糖及び甘味料,いも及び澱粉類,果実類}と油脂(+種実類)の充足率が正常者群より高かった。
- 1996-03-20
著者
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