過酸化物価測定における置換ガスおよび添加薬剤の影響
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概要
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食用油の過酸化物価の測定に際して, 試料の酸化防止のためフラスコ内に通気する置換ガスとして都市ガスを使用すると, 試料油の過酸化物価が定法(窒素ガスまたは二酸化炭素ガス使用)で求めた数値よりも上昇する現象を見い出した.プロパンガスにも同様の傾向が見られる.すなわち魚油, 荏の油, サフラワー油, コーン油などから酸化程度の異なる試料油を調製して, 置換ガスが過酸化物価に与える影響を検討して上記事実を確かめた.このような現象についての報告は今までに見当たらないようである.次に過酸化物価の増加は都市ガスなどに危険防止のため添加された付臭剤(イオウ化合物)の影響と考え, 含硫アミノ酸, 農薬類を過酸化物価測定のときに添加したところ, 薬剤によっては値が変動することを認めた.このように不飽和酸を多量に含む酸化油脂を対象に, 油の過酸化物価の測定法を実験して, 興味ある結果を得たので報告する.
- 名古屋文理大学短期大学部の論文
- 1999-03-31
著者
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