鎌倉御家人 : とくに「文士」について(2)
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概要
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本稿は「鎌倉御家人-とくに文士について-(1)」の続編である。鎌倉御家人を大別すれば「武士」と「文士」に分けられる。文士は員数が少ないため一括して扱われる場合が多いが, 彼等は王朝国家体制下で下級官人として職務を担当するかそうした職掌を担当する家柄に出自をもつものなのである。彼等は鎌倉幕府の成立にあたり, その傘下に加わって政所, 問注所, 侍所などの職員に就任し, 中期以降ではその子孫は評定衆, 引付衆, あるいは法曹官僚として裁判などにたずさわっているのである。このような仕事は「武士」ではよく果たし得ないものであって, 彼等によって王朝国家体制下の遺産が「武士の世界」に持ちこまれ, ひいては幕府の性格をも規定するような役割を果たしたのである。本稿では「文士」につづけて「雑色」にも注目して, そうした視座から幕府の性格を検討しようとしたものである。
- 札幌学院大学の論文
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