英語文化圏における社会言語学的環境の共時的諸問題 : オーストララシア(2)
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概要
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今日のオーストララシア, とりわけ建国200年を迎えたオーストラリアは, 第二次大戦後300万以上の移民を受け入れ, 複合文化, 多言語国家としての道を歩んでいる。特にアボリジニー及び英語圏以外からの多くの移民の間の言語問題は多岐に亘り, それぞれの状況に応じた適切な対応が求められている。筆者は前に「オーストララシア(1)」を発表し,アングロ・ケルト系を中心とするオーストラリア,ニュージーランドの公用語である英語の構造解明を,その社会的コンテクストの中で試みたのであるが,この「オーストララシア(2)」では英語以外の言語民族集団(アボリジニー,マオリ,ヨーロッパ・アジアからの移民,難民)の直面している様々な言語問題を分析し,現在政府機関を始め公的教育機関及び各民族独自の団体組織で試みられている多様な言語政策, 言語教育(外国語, 第二言語, 標準語としての英語教育), 母国語維持と英語への同化の問題等を検討し, 今日の世界的趨勢である理想的な複合文化, 多言語国家への将来的展望を, 社会言語学的立場から論考を試みた。
- 北海道東海大学の論文
著者
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