文献のブラウジングが研究過程に与える影響
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概要
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本稿では、「ブラウジング」について、「探索」との区別という観点から検討し、両者が「探そうとしている内容」、「探索経路」、「情報がある場所」に関する知識の程度によって区別されることを示す。そして、ブラウジングに付随して生じる事象のうち、特に研究と深い関わりをもつ「掘り出し物的発見」(serendipity)の特徴について述べる。この掘り出し物的発見を含め、文献をはじめとする情報のブラウジングが研究過程に果たす役割を検討する。その結果、研究過程におけるブラウジングは、単に求める情報を探し、入手するための一手段として重要なのではなく、研究者は文献のブラウジングによって入手した情報を研究室という空間に秩序立て、それらとの相互作用によって研究を進めるという点で重要であることが示唆された。
- 国立情報学研究所の論文
- 1996-03-29
著者
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