バツション果汁液より醸造せる酒精飲料
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概要
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passion fruitの果汁を醗酵してアルコール飲料の醸造を試みた。果汁は刺戟的な香りと強い酸味とを有し11.70%の直接還元糖(葡萄糖として)を含有して居た。適当な醗酵法の一例を揚げると次の如くである。醗酵基質として果汁を約三倍に稀釈したものに直接還元糖が22.79%になる様葡萄糖を附加した。但し附加の方法は酵母を糖に馴致せしめる目的で二回に分けて行つた。酵母はSac. sake, Sac. ellipsoideus及びSac. cerevisiaeの純粋培養を別々に接種した製品は三種の酵母に依る製品に就てアルコール, 糖, 酸, エステル等の濃度に於て殆んど認む可き差は無いが, 三者夫々独特の風味を有する酒精飲料を得た。Sac. sakeの場合は清酒に感ぜられる風味を僅かながら認め得た。Sac. ellipsoideusの場合は最も円味のある風味を感じた。
- 京都府立大学の論文
- 1956-09-01
著者
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