旭川地域における早期療育対象乳幼児に関する検討 : アンケート調査による対象乳幼児の実態と療育機関の活用状況
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概要
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旭川地域において心身の発達に障害のある乳幼児(疑いを含む)の実態把握を目的として幼稚園,保育園及び各療育機関にアンケート調査を行い,今後の旭川地域における早期療育システムを担う療育機関の整備と拡充に何が必要かを検討した。障害のある乳幼児(疑いを合む)数は268人であり,発達が気になる乳幼児数は59人で,合計327人であった。この人数は,旭川市の0〜5歳の人口の1.77%に相当していた。障害のある乳幼児(疑いを含む)の年齢人口千人当たりの出現率は,知的障害が最も多く5.2,以下,言語障害3.7,身体障害2.3,情緒障害2.2,聴覚障害1.8,視覚障害0.5,虚弱障害0.2という結果であった。発達が気になる乳幼児でも,精神遅滞,自閉性障害,注意欠陥/多動性障害に相当すると考えられるケースが多く見られた。今回の調査の早期療育が必要な乳幼児の実数より,今後,母子通園センター「ひまわり」などの療育機関が,年齢などを考慮に入れた役割分担を行いながら,早期療育が必要な全ての乳幼児を受け人れるに十分な定員数を確保する努力をする必要があると思われた。また,療育機関の地理的問題や医療機関との連携についても考察した。
- 北海道教育大学の論文
- 2001-02-09
著者
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平元 東
北海道療育園
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平元 東
北海道療育園 小児科
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今井 幸子
旭川保健所
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平沢 成一
旭川児童相談所
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松村 澄江
旭川大学附属幼稚園
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飯浜 浩幸
道都大学
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高殿 英彦
旭川市愛育センター
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本田 悟
旭川市愛育センター
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大黒 善太郎
旭川市愛育センター
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瀬川 真砂子
旭川愛育センター
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