ヘルダーリンの『パンと葡萄酒』(1800年-1801年)第三節における「心(カルディアー: KAPΔIA)」(第37句)と「気概(デューモス: ΘΥΜΟΣ)」(第38句)
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概要
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話題のHerzは心,Muthは気概と訳され得る。共に理知より,むしろ情念に基づく霊魂の形態で,ここの思想展開の要となっている。まず当論は東方ギリシア教父が,理知本位の西方ラテン教父と異なり,合理よりパラドクサ(背理逆説八)思考を重視し,心を精神の座と看做す点に留意し,当詩歌の関心の的ギリシアでも同じ脈絡に着目する。即ち心と気概を中心に神話の悲壮な叙事詩を鑑みて,通常理知の雄とされる哲学者ソークラテースの。実感としてのダイモニオンを,背理逆説思考の雄ハーマンの『ソークラテース追憶録』に倣い見直す。
- 高知大学の論文
- 2002-12-25
著者
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