レーザ照射によるう蝕抑制の実験的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
歯質へのレーザ照射が実際にう蝕の発生を抑制するかどうか, またレーザ照射によって歯髄にどのような変化が生じるかを明らかにする目的で以下の実験を行った。25匹のウィスタ一系ラットの上下顎右側第一臼歯に, 太さ300μの石英ガラスファィノミーで誘導した超音波Qスイッチ・パルス波YAGレーザを0.1秒, 0.2秒および0.3秒間照射した。レーザ照射条件はパルス幅100nsec, 繰り返し数1KH_z, 平均出力10W, 照射スポットの直径2.Ommである。照,射後, 砂糖を主体とした低カゼイγう蝕源性食餌で70日から200日間飼育し, 同一口腔内の照射歯と非照射歯とについてう蝕発生の状態および歯髄の変化等を肉眼的および病理組織学的に検索した。21顎中71.4%にう蝕抑制効果を認め, 0.3秒照射歯の29.4%に歯髄障害を認めた。以上の結果から, 0.1秒ないし0.2秒のレーザ照射はラット臼歯咬合面に明らかなう蝕抑制効果を生じさせ, かっこの場合には歯髄にも全く障害を与えないことが明らかとなった。
- 東北大学の論文
- 1982-06-30
著者
関連論文
- 最近8年半の第一口腔外科におけるエプーリス患者の臨床的 病理組織学的検討
- 最近8年間の非ホジキン悪性リンパ腫(NHL)14例について
- 口底部に発生した神経鞘腫の1例
- 左側耳下腺に発生した単形性腺腫の1例
- 舌に発生した神経鞘腫の1例
- 上顎体に関する病理学的研究
- 広汎な潰瘍形成とCytomegalovirus感染症を伴った悪性リンパ腫の一剖検例
- レーザ照射によるう蝕抑制の実験的研究
- レーザーと歯科 (医用レーザー)
- 43.Nd:YAGレーザー照射による露出象牙質面の変化について(I)(一般講演要旨,第24回 春季日本歯周病学会)
- レーザー光線の泌尿器科領域への応用 : 第2報 光導系を用いた摘出尿路結石の破壊実験
- ヒト口唇形成に伴う上皮最表層細胞表面の微細構造の変化
- 著明な肺転位を伴った下顎の悪性エナメル上皮腫の1例
- 下顎関節突起の骨軟骨性外骨腫 (骨軟骨腫) について : 自験例と文献的考察
- 最近5年間の顎骨嚢胞に関する臨床統計的観察 : 特に原始性嚢胞の鑑別診断について
- 下顎両側に生じた単純性骨嚢胞の1例
- 下顎歯肉と膀胱にみられた重複癌の1例
- 原発巣不明顎下リンパ節転移癌の検討
- 上顎に発生した平滑筋肉腫の1例
- 父娘にみられた基底細胞母斑症候群の2例
- 顎骨中心性に発生したPseudosarcomatous carcinomaの1症例
- 下顎に発生した結節性筋膜炎の1例
- 上顎骨に発生した孤立性形質細胞腫の1例
- 口腔内に腫瘤の多発がみられた von Recklinghausen 病の1例
- A case of Warthin's tumor of right parotid gland.
- 下顎骨に発生した Aneurysmal bone cyst の1症例
- Precancerous melanosis in the palate: Report of a case.
- 舌に発生した孤立性神経線維腫の1例