沖縄における野菜の消費構造について (III)(家政学科)
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概要
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1.沖縄の人々の野菜の調理形態を那覇市の5中学校の3年女子の家庭の食事調査(11月)と住民栄養調査(厚生局, 1967年, 4月)からみた。その結果, 何といっても多いのは味噌汁と炒物と煮物で酢のもの, 焼きものという調理法が少なかった。それは沖縄の人の嗜好に合わないのか, 調理に手間がかゝるからだろうか。また本土でよく食べられている漬物がこちらでは, 味噌汁や炒物や煮物の次になり, それが11月より4月に多いのは野菜の出廻りや価格によるものと思われる。2.次に野菜調理に使われる種類をみると, キャベツ, ニンジン, モヤシ, タマネギ, ダイコン, サヤインゲンが主で, その外にネギとサントウサイ, ジャガイモが使われる反面, ナス, ニラ, タイサイ, ケッキュウハクサイ, ハナヤサイ, カボチャ等は, 余り使われていなかった。3.また, 野菜調理に伴なってよく使用される食品をみると豆腐が最も多く, 次いで卵, ランチオンミート類, かまぼこ類でそれらが野菜と一緒に味噌汁や炒物, 煮物として調理されるのである。4.野菜を調理する際に使われる調味料は汁物の場合は味噌が殆んど絶対的であるが炒物には醤油より塩が多く, 煮物には砂糖が少いか或は殆んど使用しない傾向がある。
- 1969-10-01
著者
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