センダン,シバニッケイ材の成長輪構造(生物資源科学科)
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概要
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木材の組織因子と材質との関係を解析するために,成長輪を材解析の一つの単位として考え,成長輪内の構成要素について各要素の形態や分布状態など成長輪の構造を検討した。環孔材のセンダン材と散孔材のシバニッケイ材の道管,木部軸方向柔細胞について成長輪内の直径,細胞壁厚の分布状態を明らかにし,次ような結果を得た。1,道管の放射直径は接線直径より大きいが,センダン材は接線直径50μm以下の道管では,この傾向は認められなかった。2,細胞分裂後の細胞の拡大割合が大きい場合に,同じ材部にある他の要素の拡大割合が小さくなる。3,センダン材の要素の寸法変動はシバニッケイ材に比較して大きい。4,道管の直径は早材が最も大きいが,他の要素は,センダン材では成長輪の0.3∿0.5の位置に最大値があり,シバニッケイ材も0.3∿0.5の位置に最大値がある。この位置以降の材部では,センダン材は要素の直径を減少するが,シバニッケイ材は最大値と同じ直径であった。
- 1992-12-01
著者
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