琉球に適する大豆品種選定の研究 : 播種期別收量, 1 日当生産量, 生育日数(農学科)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
内外から収集した約200品種の大豆について数年来特性調査をした結果次のことが判明した。1.琉球における大豆の播種適期は, その時期に適合する品種を用いさえすれば, 1月から6月までの期間である。なお12月播種適期の品種があることも想像できる。2.それらの品種群において2月適期の品種の数が最も多くそれから遠ざかるにつれて品種の数は減少している。しかして10a当収量。生育日数, 10a当1日生産量において特に優れている品種は2月から4月播の品種の中に多く存在している。3.10a当収量と10a当1日生産量において特に優れている優良品種の殆どは, 播種期の幅が広く時期的適応性に極めて富んでいる品種が多い。そういう性質を持った大豆は台湾系に特に多い。4.琉球は気候風土が台湾ににているので台湾に適する品種は琉球でも適する。日本での代表的優良品種の大豆は琉球において必ずしも好成績を示していない。反対に日本では問題にならない品種の大豆が琉球や台湾で好成績を示している事例が多い。5.琉球に適する大豆品種は多数あるし, 播種期の幅も極めて広いのであるが, 大豆本来の特性をいかし多収をあげるためには, その時期に適した品種を用いること, 換言すればその品種に適した時期に播種することが肝要である。6.それらいまだ普及されていない優良品種の収量は従来の琉球の奨励品種の収量の3∿5倍に達する。7.今後の琉球における大豆栽培上最も大事なことは, 品種の更新, 優良品種の普及, 播種期の適正ということである。
- 琉球大学の論文
- 1967-10-01
著者
関連論文
- ローズグラスの収量に及ぼす三要素増肥の影響(畜産学科)
- 琉球に適する大豆品種選定の研究 : 播種期別收量, 1 日当生産量, 生育日数(農学科)
- 亜熱帯沖縄での大豆の毎月播種による収量と生態的特性の推移
- 沖縄における大豆の生態調査 : 周年栽培による播種適期の選定(農学科)
- 大豆の収量に及ぼす施肥, 播種期, 移植の影響とその特性(農学科)
- 大豆品種の特性調査(農学科)