持久運動負荷後の骨格筋筋線維と毛細血管

概要

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ウイスター系雄性シロネズミを生後60日より, 2週間の習熟期間をおいた後, 週6日, 60日間にわたって, 分速20m以上で毎日1時間の持久的なトレッドミル走を負荷させたのち, 生理的血管内色素リンゲル液注入法により血管内灌流を実施した。摘出したシロネズミ腓腹筋の連続横断切片について, 運動負荷群, 無負荷群両者の毛細血管数および筋線維数を計測比較したところ, 次のような結果を得た。1)毛細血管数および筋線維数の増加の部位による相違をみると, 運動負荷群で, 腹側部の深層から表層にかけて, 著明な増加が認められた。2)横断切片標本の全域にわたって計測したところ, 運動負荷群と無負荷群とも毛細血管数と筋線維数の相関係数は.92で(n=259および258), 危険率0.1%の高い相関を示した。3)持久的運動負荷の結果, 毛細血管数(Y)と筋線維数(X)との回帰方程式は, 運動負荷群Y=1.49X+5.39で, 無負荷群Y=1.33X-1.64であった。回帰方程式の係数の差は持久運動負荷の結果と考えられる。また毛細血管数(C)/筋線維数(F)すなわちC : F ratioは, それぞれ1.63および1.28であった。
横浜市立大学の論文
1978-10-31