示差走査熱量計によるエポキシ化合物とアミンの反応の研究
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概要
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我々は,示差走査熱量計(DSC)を使用することにより,従来測定の困難であったゲル効果をともなう重合反応の速度および熱硬化性樹脂の硬化速度を,直接,連続的に,全重合過程にわたって測定できることを見い出し,すでに報告した[11,16].本報告では,エポキシ樹脂のアミンによる硬化反応,およびそのモデル反応としてのフェニルグリシジルエーテルとn-ブチルアミンの反応をDSCにより追及し,その機構について考察した.まず,モデル反応の反応熱を求め,反応速度曲線からこの反応が水素供与体による加速効果をともなう三次反応であることを明らかにし,各素反応の速度定数および活性化エネルギーを決定した.さらに,エポキシ樹脂のアミンによる硬化反応の硬化度を求め,高温による加熱後も,未反応のエポキシ基がかなり存在することを見い出した.
- 宇宙航空研究開発機構の論文
著者
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三田 達
東京大学宇宙航空研究所
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神戸 博太郎
東京大学宇宙航空研究所
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堀江 一之
東大先端研
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三田 達
東大先端研
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堀江 一之
東京大学宇宙航空研究所
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樋浦 英夫
東京大学宇宙航空研究所
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三田 達
東京大学宇宙航空所究所
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