エンドウの推定ZnフィンガーDNA結合性タンパク質のcDNAクローニング(英文)
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概要
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エリシターを処理したエンドウの上胚軸からcDNAライブラリーを作成し、水処理上胚軸をコントロールに differential screening を行い、エリシター応答性cDNAの候補として90個のクローンを単離した。そららのクローンの1つE31は1,716bpのインサートを有し、ミヤコグサ、ダイズでcDNAがクローニングされているLjpzf、Gmpzfのエンドウにおけるホモローグをコードしていると考えられ、その推定翻訳産物をPspzfと命名した。E31は、Ljpzfの推定アミノ酸配列の82アミノ酸目からカルボキシル末端側をコードしていると考えられた。LjpzfやPspzfの推定アミノ酸配列中には核移行シグナルHKRKが存在していたこと、カルボキシル末端側にはCys3His2Cys3もモチーフとするRing H2 fingerドメインが存在していたことより、LjpzfやPspzfは、核内に局在するDNA結合性のZn fingerタンパク質の1種として遺伝子発現の制御に機能している可能性が示唆された。We constructed cDNA library from pea epicotyls treated with fungal elicitor for 5hrs, and performed differential screening using the individual 32P-cDNA probe derived from poly(A)+ RNA prepared from elicitor- and water-treated epicotyls. As a result of the screening, we have isolated from elicitor- and water-treated epicotyls. As a results of the screening, we have isolated about 90 cDNA clones as candidates for elicitor-inducible genes, and their nucleotide sequences have been partially determined. One of these clones, E31 was a pea homolog of the putative zinc-finger proteins, Ljpzf in Lotus japonicus and Gmpz in soybean. E31 possesses 1,726bp insert, and encodes an open reading frame corresponding to position 82 amino acids from N-terminus to the C-terminal end in Ljpzf. The protein product of E31 was designated as Pspzf. Pspzf also possesses nuclear localization signal(NLS), HKRK, and Cys3His2Cys3(RIngH2) motif at the same position to LjpZF and putative C-terminal end of the deduced amino acid sequences, respectively. Since zinc-finger motif is one of the well-known DNA-binding domains, Ljpzf and Pspzf might be able to bins to a particular DNA sequence and regulate transcriptional activity in plants.
- 1999-02-01
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