コムギに添加したアオカモジグサ染色体の伝達頻度と二染色体添加植物
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概要
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アオカモジグサ(Agropyron ciliare,2n=4x=28,SSYY)の1系統,百間川,と六倍性普通コムギ(Triticum aestivum,2n=6x=42,AABBDD)の栽培品種,イナヤマコムギ,との間の複二倍体のコムギ親への2回の戻交配による雑種第一代植物(B2F1)から3個体を選び,その後代においてアオカモジグサ染色体の二染色体添加植物の作出を行い,その出現頻度について研究した.雑種世代に出現する種々の染色体構成の植物のなかで二染色体添加植物の比率は,雑種初期世代では低く,世代の進行とともに高くなったが,親植物の染色体構成によって次代の個体数当りの出現数は大きく異なり,一染色体添加植物(21”+1’)の次代ではきわめて低いが,22”+n1’型の次代では高い頻度であった.また,端部動原体染色体をもつ系統も出現した.さらに,多価染色体が雑種世代をとおしてみられたが,複倍数体の作出当初に生じていた染色体構造変異によると考えられる。
- 岡山大学の論文
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