分光反射特性を利用した果実と葉の識別のための最適波長帯域の選定
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概要
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葉と異なる色を呈する果実を識別するだけでなく,葉と同系統の色の果実をも識別可能な視覚センサを開発する目的で,果実と葉の分光反射特性を測定し,各果実と葉に対するセンサの出力の比の差が最も大きくなる1組の波長帯域を計算機で求め,次のような結果を得た. 1.葉の反射率はいずれの品種も大きな差は見られないが,色の異なる果実は可視領域においてその差異を示し,近赤外領域においては葉よりも反射率の高いものと低いものに分類できた.1,200nmまでの領域では果実,茎にのみ水分の吸収帯が見られた. 2.最適波長帯域として,トマトは670nmと970nm付近,ナス,キュウリは550nmと,850nm付近,温州ミカン,カキは550nmと670nm付近の波長帯域が選定された.この結果赤,黄系統の色を呈する果実はクロロフィル吸収帯が,近赤外領域で葉より果実の反射率が高くなる果実は850nm前後の波長帯が識別に適することがわかった。
- 岡山大学の論文
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