Pseudomonas riboflavina の Phytophthora capsici 遊走子のう形成刺激の Viccillin による抑制(農学部門)
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概要
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Phytophthora属菌の遊走子のうの形成促進にPseudomonas属細菌との接触が有効であることはよく知られている。ここに供試したPseudomnoas 14種のうちPs. riboflavinaがもっともいちじるしい効果を示した。この細菌による遊走子のうの形成は16℃のような低温では示されず, 本来P. capsiciの遊走子のう形成適温28℃で急増し, 細菌の増殖適温である32℃で最高に達した。またP. capsiciが細菌に接触するまでの前培養日数は長いほど効果がいちじるしかった。Ps. riboflavinaによる遊走子のう形成刺激を任意の時点で除去するためにP. capsici遊走子のうの形成にほとんど影響を与えないViccilinを用いた。50ppmのViccillinはPs. riboflavinaの増殖を速やかにかつ完全に抑えるのでP. capsiciとPs. riboflavinaの系において添加時期を変えて形成刺激を中断したところ菌が細菌と接触して後4時間頃までは遊走子のう形成の進行を止めることができるようであるが, それ以後の刺激中断は遊走子のうの形成を中止させることはできないことが明らかとなった。
- 京都府立大学の論文
- 1979-12-20
著者
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正子 朔
Laboratory of Plant Pathology, Faculty of Agriculture, Kyoto Prefectural University
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伊藤 千恵子
Laboratory of Plant Pathology, Faculty of Agriculture, Kyoto Prefectural University
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伊藤 千恵子
Laboratory Of Plant Pathology Faculty Of Agriculture Kyoto Prefectural University
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正子 朔
Laboratory Of Plant Pathology Faculty Of Agriculture Kyoto Prefectural University
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