<総説>ペプチドの経粘膜投与を目指した生分解性微粒子製剤の設計
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概要
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本総説ではペプチドの経粘膜投与DDS製剤の最近の動向を概説するとともに,我々が開発した微粒子製剤について紹介する。生分解性微粒子として,リン脂質から成るリボソーム,ポリ乳酸グリコール酸等の高分子から成るナノスフェアを取り上げた。これらの微粒子キャリアの表面を粘膜付着性高分子で修飾することで粘膜付着性を賦与し,吸収部位滞留性を向上させた。これにインスリンやカルシトニンを封入した経口投与製剤及び経肺投与製剤を開発した。キトサンで修飾した本製剤を,ラットに経口投与したところ,その粘膜付着性により溶液投与群,未修飾粒子投与群に比べ有意に薬理効果が持続した。また,ナノスフェアをネブライザーで噴霧しモルモットに経肺投与した結果,ナノスフェアが肺深部に沈着することにより,溶液投与群に比べ薬理効果が有意に持続した。これらの研究成果により,これまで困難とされてきたペプチドの経粘膜投与が可能なことを示した。
- 岐阜薬科大学の論文
- 2000-06-30
著者
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