3.2 二電子性再結合
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概要
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二電子励起準位の自動電離確率が,イオンの励起断面積の外挿値で表わされ, その確率を用いて二電子性再結合の速度係数が定式化された。数値的な近似式を得るためにBurgessにより,採用された近似の妥当性がヘリウム様イオンを例として検討され, それが必らずしも正しくないこと従って彼のいわゆるGeneral formulaは定量的には, 1.5のファクターだけ大きい値をよえる可能性があることを指摘された。二電子性再結合に関する今までの計算が紹介され, さらにプラズマ中で考慮しなくてはならない(かもしれるい)種々の過程をとり入れた計算が紹介された。すなわち,1. 輻射場の影響。2. 電子密度の影響。3. 2次自動電離の影響。4. 励起を伴った自動電離の影響。5. running electronの安定化光学遷移の影響。である。とくに, 4の重要性が,指摘された。また最近テータ・ピンチで行なわれた実験も紹介された。結論として, 二電子性再結合については, 十分に一般的な描像は未だ確立しておらず, 従って, その速度係数も十分信頼できる値を得るに至っていないことが, 述べられた。
- 核融合科学研究所の論文