<論文>中学生・高校生を取り巻く環境と居場所づくり : グループワークの活用を軸として
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概要
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少子化が進むにつれて,それへの対応策として各地で次々に子育て支援サービスが打ち出されている。しかしその対象は幼少期,特に乳児や幼児,あるいは乳幼児をかかえる母親であり,働く母親の増加に伴う保育対策などが多くを占めている。しかし本来,児童福祉は18才未満の子どもを対象としており,子育て支援は幼少期の子どもだけでなく,小学生,中学生,高校生にあたる年齢の子どもについても同じ比重で考える必要があろう。従来,小学生から高校生にいたるまでは,登校拒否や非行などのいわゆる要保護児童が児童福祉の対象とされてきた。1997年の児童福祉法の改正では,「子どもの自立支援」がキーワードであり,すべての子どもについて同じようにそれぞれの年代のニーズにあった施策が求められている。現在,児童健全育成事業という名称で,子どもの遊び場や放課後の過ごし方についての対策はあるが,それは児童館や児童公園などのハード面での充実に終始しがちである。小学生については,放課後を過ごす場所として児童館があり,最近は多くの小学校で校庭解放も実施されている。さらに世田谷の小学校ではBOP(Base of Playing)の展開などが見られる。しかし中学生,高校生については放課後に集う場所,気楽に友達同志で集まる地域の拠点がない,地域での居場所がない状況が生まれている。それにはどのような方向性で施策を考えていけば良いのか,現在試みを始めたいくつかの事例を追いながら,中・高校生の居場所づくりを考える。
- 2000-12-30
著者
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