養護学校における福祉教育のあり方に関する一考察 : 全国養護学校「福祉教育調査」より
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概要
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養護学校における福祉教育のあり方の一考察として,今回,平成12年度に実施した,「全国の養護学校の「福祉教育」の担当教師に対するアンケート調査」の結果を示し,若干の論考を加えた。さて,結果からみられたことは,「福祉教育」は,その教育対象で分けると,社会人に対する社会教育やボランティア教育と学校における教育(児童・生徒に対する学校教育,大学における福祉専門職養成の専門教育)とに分けることができるが,その内容は共通する項目も多く含まれるものの,学習内容で分けると,社会科学的認識能力の学習,ボランティア学習,車椅子を押すなどのいわゆる福祉的な体験学習,人権学習,などに分けられ,さらに,目的内容で分けると,文化教育,人権教育,職業教育,道徳教育などの側面で分かれるようである。現在の教育現場においては,これらの整理がなされないまま,「福祉教育」についての方法や目的・内容が混在していることがわかった。そして,今後は義務教育において「福祉の体験」といった学習が本格化する。本論では,こうしたことについて,教育現場の先生方の意見を集約することで,そのあり方について些少ではあるが現状報告を行った。特に養護学校における「福祉教育」は,子ども達の発達段階が多様である事情から,「福祉教育」の目的や方法が,「社会福祉教育の基礎」を踏まえつつも多様であることが望まれるところである。こうしたことについての基礎的検討をおこなった。
- 長崎国際大学の論文
- 2002-01-31
長崎国際大学 | 論文
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