行政官庁間の権限争議の定量的分析の試み
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概要
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国の行政権は,その目的と種類により各行政官庁に分属させられており,その権限を超えることはできない.しかし,その限界は必ずしも明確でない場合もあり,省庁間で権限争議が発生する.そこで,利害調整が行われ覚書が作成される.省庁間の権限争議を,この覚書の数でとらえ,定量的分析(クラスター解析および数量化第IV類)を行った.その結果,2001年1月に行われた省庁統合において,たとえば文部科学省への統合のように合理性のあるもののある反面,厚生労働省への統合のように合理性の疑われるものもあることが分かった.また,医療衛生分野のみで同様の分析を行ったところ,厚生省の独自性が示された.本稿の手法では,権限争議事項以外については分析できないという限界があるほか,今後の課題として,省庁の所管事項の潜在的な特性を明らかにする必要がある.
- 国立情報学研究所の論文
- 2002-03-29
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