<論文>町内会の「地域戦略」としての高齢者福祉施設づくり : 長崎県福江市野々切町内会による特別養護老人ホーム緑乃園の設立と運営
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
町内会等の伝統的地域組織は, 地域における生活の共同性が縮減する中, 空洞化・弱体化傾向が指摘されている。また, 一般に, 旧来的な地域生活関心に支配されているために, 新たに発生する地域生活課題の解決主体の役割を担っていないと見られている。しかし, 本稿では, 居住(生活)条件不利地域において, 地域組織のもつ潜在的可能性に着目している。こうした視点から, 高齢者福祉施設を設立・運営している長崎県福江市野々切町内会の事例を検討することで, 伝統的地域組織が地域課題の解決主体となる条件と地域組織による高齢者福祉施設の設立・運営の意義を明らかにし, その上で, 地域組織によるこうした活動展開が一般化する可能性について論議したい。
- 2002-02-18
著者
関連論文
- 高齢者の生活ミニマムの維持と商店街の戦略 : 長崎県福江市における民間型の公共交通(巡回バス)の運行
- 町内会の「地域戦略」としての高齢者福祉施設づくり : 長崎県福江市野々切町内会による特別養護老人ホーム緑乃園の設立と運営
- カトリック修道会による多機能的な地域福祉活動の展開 : 長崎県五島地域におけるお告げのマリア修道会の医療・福祉活動を事例にして
- 非営利組織(NPO)とは何か : 非営利組織の定義と活動の社会的特性
- 居住条件不利地域における福祉社会の形成
- 「老人の島」の住民と生活 : 五島列島椛島(長崎県福江市)の高齢者の生活とニーズ
- 地域社会における新たな住民サービス展開の形態 : 居住条件不利地域における生活拠点機関の多機能化に関して
- 島嶼社会研究の学史的整理と課題
- 町会エリアの福祉活動と女性参加