ネパールのNGOにおける地域保健開発プロジェクトの活動と課題
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概要
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プライマリヘルスケア(以下, PHC)政策を筆頭に掲げた, ネパールの第8次5か年保健医療計画(1992〜1997年)は, 草の根レベルまで行き渡っていたのであろうか。住民の声を聞かずに, 机上で構築された制度が地域に組み込まれているとの指摘もある。政府の保健医療政策に業を煮やした人々は, 非政府組織(Non-Governmental Organiza-tion, 以下, NGO)を結成し, 貧窮階層住民に対し, 保健医療サービスを提供する為に活動し始めた。PHECT(Public Health Concern Trust)-NEPALもその1つであり, 1991年, PHCの概念を理念とし, 日本国際ボランティア貯金の資金協力を得て活動を開始した。筆者は1996年4〜6月と1999年8月ネパールを訪れ, PHECT-NEPALの地域保健開発プロジェクトの活動内容に関する資料を得た。本稿の目的は得られた資料を元に, 同プロジェクトの活動内容を, PHCの要素である近接性, 包括性, 協調性, 継続性, 責任性の5つの視点から分析し, 今後の課題を考察した。課題として, いかに住民参加を推進してゆくか, そして住民のリーダーとなる人材育成の優先性等が掲げられた。
著者
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