眼への血液・体液曝露事例の原因と対策
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概要
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血液・体液曝露の内,眼への曝露は,感染のリスクからは針刺し事例に匹敵することから,眼および眼周辺部への曝露に着目して,医科と歯科の統合後の当大学病院の2年半における,曝露者の職種,曝露物,曝露時の場所について検索した. その結果,統合後の当大学病院では,血液・体液曝露事例は,全部で67件発生していた.そのうち,眼および眼周辺部への曝露事例は41件発生したが,職種では,看護師19名,医師9名,医学生4名,助産師3名,歯科医師2名,臨床工学技士2名の順であった.曝露物では,血液14件,体液7件,喀痰4件,注射液2件等であった.曝露場所では,手術室14件,一般病室10件,ICU4件,救急部3件,人工透析室3件,分娩室2件,採血室2件,歯科外来2件等であった.特に出産関係でまとめると,6件と多かった.また,曝露事例の総数は67件であったが,その内,眼および眼周辺部への曝露事例は41件であり,全体の61.2%を占めていた.当大学病院の調査結果から,手術室での眼および眼周辺部への曝露が最も多かったことから,手術室のスタッフはゴーグルの着用が必須であることが判明した.
- 2011-07-25
著者
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國島 広之
東北大学病院
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高橋 正美
東北大学病院看護部
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國島 広之
東北大学病院 感染管理室
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國島 広之
防衛医科大学校附属病院 看護部
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玉澤 佳純
東北大学病院附属歯科医療センター
-
玉澤 かほる
東北大学大学院歯学研究科口腔生物学講座
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高橋 正美
東北大学病院感染管理室
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玉澤 佳純
東北大学病院クリーン歯科治療部
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