北海道大学全学教育科目「唾液のサイエンス」におけるクリッカー使用とその効果の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年の大学を取り巻く環境の変化により,大学には多様な学生が入学してくるようになってきた.このため,大学教員には多様な学生に対応できるような授業を行うことが必要となってきた.その対応策の一つとしてAudience Response System,通称クリッカーが挙げられる.これは,学生各自にリコンを配り,授業中にクイズやアンケート方式の質問に答えてもらう双方向式の授業形態である.今回,北海道大学全学教育科目「唾液のサイエンス」(2009年度前期開講)においてクリッカーを用いた授業を行い,授業終了時に受講生に対してクリッカーに関するアンケート調査を実施し,その効果について検討した.受講生は歯学部11名,工学部7名,水産学部3名,医学部保健学科1名の計22名で,このうちアンケートに回答した学生は20名だった.クリッカーを使った感想では「大変面白かった」が90%,クリッカーにより授業への興味が強まったかについては80%が「大変強まった」と回答した.総合的に考えてクリッカーは有効であったかの質問では,全員が「大変有効」あるいは「やや有効」と回答した.自由記述欄においては,「授業に対する意欲や関心が湧いた」,「講義を最後まで飽きずに集中して聴くことができた」等,肯定的な意見が圧倒的であった.学生の出席状況に関しては,平均出席数が14.2回(全15回),平均出席率は94.8%であった.この出席状況は本科目が木曜日の5講目開講の選択科目であることを考慮すれば,大変良好であると考えられた.以上のことより,クリッカーは学生の授業に対するモチベーション向上や出席率の改善に効果があると考えられた.
- 北海道歯学会の論文
- 2010-12-15
著者
-
高橋 茂
北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座
-
高橋 茂
北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座硬組織発生生物学教室
-
舩橋 誠
北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座口腔生理学教室
-
土門 卓文
北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座口腔機能解剖学教室
-
土門 卓文
北海道大学大学院歯学研究科 口腔機能学講座 口腔機能解剖学教室
-
井上 貴一朗
北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座口腔機能解剖学教室
関連論文
- ラット口蓋腺生後発生に関する形態学的研究〜排泄管数の変化について〜
- 脳磁図による歯科へのアプローチ
- ラット切歯無細胞セメント質形成についての組織学的および免疫組織化学的研究
- ラット萎縮舌下腺再生過程における腺房細胞の分化
- 萎縮ラット舌下腺回復過程における腺房細胞の再生について
- 硬骨魚類破骨細胞における明帯の微細構造について
- ラット臼歯無細胞セメント質形成におけるグリコサミノグリカンと骨関連糖蛋白質の局在について
- ラット顎下腺再生過程における細胞増殖とアポトーシスについて
- ラット口蓋腺上皮の胎生期発生過程における側方への伸長度の傾向について
- ラット口蓋腺の胎生期発生過程における腺実質の3次元的位置関係について