髄膜炎菌 Neisseria meningitidis の病原性に関する研究
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概要
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髄膜炎菌は化膿性髄膜炎の起炎菌の中で唯一流行性の髄膜炎を起こす危険な病原菌である。我々は,髄膜炎菌の簡易分類マーカーとして知られ,近年では他の病原性細菌においても病原性に関与することが明らかとなったγ-glutamyl aminopeptidase(GGT)に着目してその髄膜炎菌における病原性やその生化学的性質や分子進化に関して解析を行ない,他の病原性細菌には認められないユニークな特徴を持つことが明らかにした。また,すべての国内の髄膜炎菌臨床分離株を分子疫学的に解析し,それらの典型的な株のヒト培養細胞への感染能を検討した結果,海外での大流行の起炎菌株や国内患者由来株は感染能が高い一方で,健常者由来株は感染能が低いことを見出した。さらにその患者由来株の高感染性に起因する因子を探索する過程で髄膜炎菌のリポオリゴ糖(LOS)のLipid Aにphosphoethanolamine(PEA)を付加する酵素LptAにより髄膜炎菌のヒト培養細胞への接着能が亢進される機構を見出した。
- 日本細菌学会の論文
- 2009-12-25
著者
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