卵白アルブミンの加圧変性によるゲル形成について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究ではOVAの加圧変性にともなうゲル形成実験をおこない,加圧処理により形成されたOVAゲルの特徴を加熱ゲルと比較することにより明らかにした.OVAは480MPa以上の加圧処理により変性するが,ゲルを形成するために必要なタンパク質濃度は7〜9%と高く,加熱処理による場合(3〜5%)の2倍程度のOVA濃度を必要とした.形成されたOVAの加圧ゲルは加熱ゲルよりも高い凝集性を示した.また,加圧OVAゲルの外観と硬さは,加熱OVAゲルとは異なり,変性条件(処理圧力)に依存していた.686MPaの処理により形成した加圧OVAゲルはやわらかく透明であったが,510MPaの処理では,686MPa処理による透明ゲルよりも明らかに硬い白濁ゲルを形成した.以上のことから,OVAの加圧ゲルは加熱ゲルとは大きく異なる特徴を示した.
- 2010-06-15
著者
関連論文
- 卵白アルブミンの加圧変性によるゲル形成について
- 卵白アルブミンの乳化特性の解析 : 食品
- Is the molten globule-like state of ovalbumin in acid pH a true molten globule?